伊丹空港周辺で楽しむ飛行機撮り(Part3 五月平展望台)

伊丹空港周辺の撮影スポット
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伊丹空港周辺のビュースポットを巡りながら、飛行機撮り・旅客機と愛車のコラボショット撮影を楽しんで来ました。

オリパスのテレコンバーターレンズMC-20を購入し、超望遠撮影が楽しめる環境を手に入れた事をきっかけに始めた飛行機撮り。

一般的にマイクロフォーサーズ機では苦手とされる飛行機などの動体撮影ですが、E-M1比で格段に追従性が向上したE-M1 MARK2のAF性能に助けられ、予想以上に飛行機撮りも楽しめる事を実感。

そんな訳で色んなロケーションで飛行機撮りしてみたくなり、伊丹空港(正式名称は大阪国際空港)周辺のビュースポットを巡りを楽しんで来ました。

ビュースポット巡りの目的

今回のビュースポット巡りの目的は大きく3つ。

  • 定番の千里川土手以外のビュースポットを巡る
  • 旅客機と愛車のコラボショットが撮れる場所を開拓する
  • 千里川土手で撮る飛行機写真とは全く異なる画角・構図で撮影出来る場所を開拓する

結果として全ての目的を達成する事が出来た、非常に満足度の高いビュースポット巡りになりました。

「五月平展望台」で撮る、大阪平野の都市風景をバックにした飛行機写真

E-M1MarkII f/5.6 1/320sec ISO-200 300mm

五月平展望台からの一枚(トリミング有り)

伊丹スカイパーク・スカイランドHARADAで今回のビュースポット巡りの目的である「旅客機と愛車のコラボショットが撮れる場所」を開拓したので、次は今までとは全く異なる画角・構図で飛行機撮りしてみたくなり、五月平展望台に訪れました。

五月平展望台へのアクセス

【住所  】大阪府池田市五月丘5丁目(五月山ドライブウェイ内)
【営業時間】5:00~22:00
【通行料金】300円
【URL  】https://www.ikedashi-kanko.jp/satsukiyama

五月平展望台は有料道路である五月山ドライブウェイ内にあります。
箕面市(箕面川ダム)側からアクセスすれば通行料を払わずに訪れる事は可能ですが、池田市側からアクセスする場合に比べて遠回りになるうえ路面状況も決して良好では無いので、特に運転に自信が無い方はドライブウェイ経由で訪れた方が無難だと思います。

五月山は北摂有数のお花見スポットで、例年満開の時期にはドライブウェイ入り口付近にある五月山公園でさくらまつりが開催されているので、春先に訪れるのであればお花見も楽しめます。

五月平展望台駐車場の様子(左:日中、右:日没後)

公式サイトの情報では駐車台数12台との事ですが、敷地スペースが広いので実際にはもう少し止められそうに感じました。

E-M1 f/8 1/125sec ISO-200 12mm

遊歩道から見た五月平展望台

展望台へは駐車場から300メートルほど遊歩道を歩いた所にあります。
公衆トイレは駐車場にしか設置されていないので余裕を持った行動が必要です。

夜景観賞目当てで訪れる際はライト持参で!

展望台へ続く遊歩道での一枚(左:日中、右:日没後)
※日没後の写真は持参したライトオンした上で撮影しています

駐車場から展望台までの遊歩道はアップダウンと凹凸があるうえ、画像の通り日没後は非常に暗くて転倒の危険が増えるため、しっかりとした照度が得られるライトを持参しましょう。

 

これから新規購入するのであれば、真っ暗な夜道歩きでも安心な照度に加え、赤色ライト付きで星空撮影でも役に立つこちらのライトがお勧めです。

展望台から眺める北摂・大阪市街の景色

E-M1 f/8 1/320sec ISO-200 12mm

五月平展望台からの眺め

五月平展望台は標高が高い(約240メートル)場所という事もあり、北摂・大阪市街、視界が良ければ大阪湾も一望出来る素晴らしい景色を眺める事が出来ます。
日中の飛行機撮りは勿論、日没後は素晴らしい夜景が楽しめるのでデートスポットとしても人気です。

五月平展望台からの景色(日中~日没後)

五月平展望台から楽しむ飛行機撮り(日中)

定番の構図で撮影する際の被写体までの距離と必要な焦点距離は?

五月平展望台から飛行機撮りする時の構図としては、大阪湾をバックに離陸する旅客機を狙うか、梅田中心部のビル群をバックに着陸態勢に入った旅客機を狙うのが定番かと思います。

その場合、直線距離で伊丹空港までは約5Km、梅田中心部までだと約21Km程度もあるため、鑑賞に耐え得る解像度で旅客機を撮影しようとすると、一般的に超望遠と呼ばれる(以下35mm判換算)で400mm以上の焦点距離が得られるレンズが必須になります。

発着便の運航状況をチェックするには?

撮影ポイントまでの距離がかなり遠く、特に梅田中心部方向に関しては余程視力が良い方で無ければ目視で伊丹空港を発着する旅客機を見付けるのは困難なので、旅客機の飛行状況をリアルタイムで確認出来るフライトレーダー24を活用しました。

フライトレーダー24はPC向けのウェブサイト、スマートフォン(Android/iOS)向けのアプリ両方でサービスを提供しています。

フライトレーダー24の超簡単な使い方

基本的な使い方としては、PC版・スマホアプリ版共に起動後表示する地図上から空港か旅客機をタップし運行状況を確認する事で、被写体となる旅客機が撮影ポイントまでどの程度の時間で到達するかを把握します。

PC版で伊丹空港を選択した状態。
基本的な画面構成はPC版・スマホアプリ版共通です。

画像は伊丹空港を選択した状態となります。
赤枠左側から到着便・出発便状況を表示するリンクへ遷移するアイコンとなります。

PC版で伊丹空港の到着便運航状況を表示した状態。
便名をタップする事で、それぞれの詳細情報(予定発着時刻、機体情報など)を表示します。

PC版で飛行中の旅客機情報を表示した状態。
機体画像、発着地、運行時刻(予実)、運行状況などが確認出来ます。

着陸態勢に入った旅客機を狙う場合、概ね到着予定時刻の3分前に機体が梅田中心部を通過(南西方向から飛来)するので、それより数分前にスタンバイすれば余裕を持って撮影出来ます。

離陸する旅客機の撮影例

E-M1MarkII f/5.6 1/800sec ISO-200 300mm

大阪湾をバックに伊丹空港を離陸する旅客機を狙った一枚(トリミング有り)

いきなり梅田中心部の撮影に挑むのは無謀に思えたので(笑)
手始めに近い距離の被写体から撮影してみようと、離陸する旅客機を撮影してみました。

5Km先の被写体を撮るのは初めての経験だったので、どんなショットが撮れるのか期待と不安が半々でしたが、撮影に使ったレンズ(600mm)の程度の焦点距離があれば、ある程度のトリミングにも耐えられる画質が得られました。

比較的霞の影響が少ない日であれば、撮影例の様にジェットブラストによる大気のゆらぎもしっかり描写されます!

着陸態勢に入った旅客機の撮影例

E-M1MarkII f/6.3 1/320sec ISO-200 300mm

大阪市街(梅田)方面のビル群をバックに着陸態勢に入った旅客機を狙った一枚(トリミング有り)

離陸シーンの撮影である程度超望遠域でのフレーミングに慣れたので、今度は大阪市街(梅田)方面のビル群をバックに旅客機を狙ったショットも撮影してみましたが、20Km以上も離れた場所を飛ぶ旅客機を撮影すると、さすがに600mmと言えども全然焦点距離が足りない事を実感。。。

トリミング前提で撮影していたので、デジタルテレコンも有効にして疑似的に1,200mmの画角で撮影しましたが、手持ちで安定してフレーミングさせながら旅客機を撮影し続けるのは想像以上に難しく、初めて撮影した際は、30分も撮影していると船酔いの様な症状に見舞われました。

シャッター半押し中であれば、E-M1 Mark2の強力なボディ内手振れ補正を活用して比較的容易にフレーミングさせながら撮影する事が出来るのですが、バッテリーの消耗が激しく長時間の撮影には多用出来ないので、予備バッテリーを多めに用意出来ないのであれば、船酔い症状に慣れる為にも場数を踏むしか無い様です(笑)

E-M1MarkII f/6.3 1/320sec ISO-200 300mm

因みにトリミング前だとこんな感じに撮れました。

600mmでは先ほどの画角にトリミングするとかなり解像感が失われてしまうので、このアングルで画質を確保しつつ迫力あるショットを撮ろうと思うと、最低でも800mm以上の焦点距離が欲しいと感じました。

超が付く焦点域は広角も望遠も僅かな値の違いが大きく写りに影響しますね。

800mm以上の超望遠を選ぶなら?

現状選べるマイクロフォーサーズの超望遠レンズラインナップで選ぶとすれば、価格優先で選ぶパナライカの400mmか、画質と手振れ補正優先で選ぶオリンパスの300mmPROが真っ先に候補として挙がりました。

実売価格が倍近い事と普段使いも考慮すると、ズームレンズで扱い易いパナライカになりそうですが、300mmPROの画質はもちろん、強烈な手振れ補正がこう言った撮影シーンにおいては非常に助けになりそう(E-M1 Mark3との組み合わせで7.5段分の手振れ補正)な点が悩ましい所。

また、マイクロフォーサーズ用の超望遠レンズとしては、2020年秋頃には最大1,000mmの焦点距離を持つ「M.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC1.25× IS PRO」の登場も噂されていますが、300mmPROがリーズナブルに感じてしまう価格になる事は必至なので、本気で野鳥やモータースポーツなど超望遠を多用する写真撮影を楽しんでいる方以外は、もう1組ボディとレンズを買った方が幸せになれそうですね。

 

五月平展望台から撮影したその他の旅客機写真(クリックすると拡大表示します)

五月平展望台から楽しむ飛行機撮り(日没後)

E-M1MarkII f/5.6 1/100sec ISO-6400 300mm

焦点距離的にも感度的にも厳しいのは承知の上でしたが、夜景観賞を楽しむついでに夜景をバックにしたショットの撮影にもチャレンジしてみました。

機体と背景を共に止めて撮ろうとすると必然的にシャッタースピードを稼ぐ必要がありますが、手持ちの機材だとテレコン装着で絞り開放が2段落ちている(F5.6)上に、絞りが落ちている影響で必然的に感度を上げて撮影せざるを得ないので、余り高感度耐性が高く無いマイクロフォーサーズには厳しい結果に。。。

夜景でも静止した被写体やF2.8の絞りが使える焦点域であれば、E-M1 Mark2の持つ強力な手振れ補正のメリットを活かし、ある程度のレベルで画質を維持した撮影が可能ですが、動体を静止して撮影する用途に多用するのであれば、より高感度耐性が高いマウントを選択した方が良いと改めて実感しました。

まとめ

大きく3つの目的を掲げて巡って来た、大阪国際(伊丹)空港周辺のビュースポット。

五月平展望台では手持ち機材の焦点距離不足を感じる結果にはなったものの、今まで巡って来た場所で撮影した飛行機写真とは全く異なる画角・構図で撮影出来る場所を開拓する事が出来ました。

本格的に飛行機撮りを楽しむにはそれなりの機材が必要となりますが、特に日中であれば程々の機材構成でもこの場所でしか撮れない一枚が体験する事が出来るので、もっと伊丹空港での飛行機撮りを楽しみたい方にはお勧めの場所です!

 

Part4に続きます