CX-3に外部アンプを取り付けてみた(取り付け編)

CX-3との日々
この記事は約10分で読めます。

更なる音質アップを狙って購入したALPINEの外部アンプ(KTP-600)をDIYで取り付けました。

選定編に書いた経緯で選定したALPINEの外部アンプKTP-600。
取り付けに必要な物を含め一通り入手出来たので、CX-3乗りな先輩方の整備手帳を参考にDIYで取付してみました。

取り付けにあたって必要な工具など

外部アンプ取り付けにあたって必要(あった方が楽)な工具を紹介します。

  1. メガネレンチ、又はソケットレンチ(10mm)
    バッテリーのプラス端子や車内のアースポイントのナットを回す際に使用します。
    メガネレンチであれば首振りタイプを用意すると、運転席足元など狭い場所での作業性がアップします。
  2. マイナスドライバー
    バッ直の配線施工時に行うインナーカバーのクリップ外しで使用します。
  3. ペンチ、および電工ペンチ
    それぞれ電源取り出しコネクターの加工(配線引き抜き、ギボシ端子加工)を行う際に使用します。
    普通のペンチでも全ての作業を行う事は可能ですが、電工ペンチがあった方が確実かつ楽に作業出来ます。
  4. ハサミ、およびワイヤーストリッパー
    配線加工など、色んな場面で使用します。
    電源取り出しコネクターの加工時に関しては、細い配線の被覆を剥く作業が必要で若干手先の器用さが求められるので、自信の無い方はワイヤーストリッパーを用意した方が無難かも知れません。
  5. リーマー
    バッ直の配線施工時に使用します。
    マイナスドライバーなど先が尖った物でも代用可能ですが、あると作業が楽になります。
  6. 配線通し
    バッ直の配線施工時に使用します。
    針金でも代用可能ですが、あると作業が楽になります。

取り付け前の下準備

車体取り付け前の下準備として、以下の作業を行いました。

チューナーアンプユニット配線図の確認
外部アンプへの入力が必要な信号を、チューナーアンプユニットのどのピンNoより取得するかを確認します。

今回の外部アンプ取り付けでは『フロントSPのみ利用、常時電源はバッ直にて取得する』という前提条件があるため、チューナーアンプユニットからは2F:ACC電源線と2N~2Q:フロントSP線より信号を取得します。

チューナーアンプユニットと電源取り出しコネクターの配線対比確認
入手した情報ではチューナーアンプユニットと電源取り出しコネクターの配線色が異なっており、電源取り出しコネクターの加工を行う際に間違ってしまう危険性を感じたので、対比表を作って内容を整理しました。


※1 外部アンプでは未使用のため配線加工無し(既存の出力をスルー)とする
※2 既存出力を外部アンプ出力で置き換えるためIN側の出力をカット、OUT側へは外部アンプの出力を接続する

電源取り出しコネクターの加工
手順①・②で確認した内容に従って電源取り出しコネクターを加工します。
加工内容としては、以下の2点となります。

・未使用配線の撤去
→配線数が多い事もあり余計な配線があると作業の邪魔なので、マツコネで使っていない配線を撤去しました。
・フロントSP線の切断、ギボシ端子加工
→手順②に記載した配線とするため該当するピンNoの配線を切断し、コネクターのIN・OUT側それぞれにギボシ端子加工を施します。



電源取り出しコネクター(加工前)

まずは未使用配線を撤去します。
配線はIN・OUT側共にプラ部品で圧着されているため、圧着を解除した上で引き抜きます。
画像赤丸部分の部品をマイナスドライバーを使って(画像で下方向)押し出してやると圧着を解除出来ます。
※画像は圧着を解除した状態


未使用配線を撤去した状態です。
配線本数が減って必要となる配線の種類を確認し易くなりました。


次にフロントSP線の切断、ギボシ端子加工を行います。
IN・OUT側の中間地点で配線を切断し、マイナス配線へオス、プラス配線へメスのギボシ端子加工を行います。

※画像は加工を終えた状態です
後々配線を繋ぎ直す事になった際に判別し易くするため、ラベルを付けておきました。

 

常時電源線への配線チューブ取り付け

エンジンルーム内に配線する常時電源線に対して、購入した配線チューブを取り付けます。
購入した配線チューブの長さは2Mでしたが、ちょうどバッテリー~グロメットまでをカバーする事が出来ました。

 

 

CX-3への取り付け(バッ直編)

下準備を終えたので、いよいよ車体への取り付け作業を行います。
まずは最大の難関となるバッ直作業を行いました。

インナーカバーの取り外し
先にバッ直作業を行ったのには理由があって、作業手順のお手本とさせて頂いた巨匠の整備手帳ではジャッキアップしてタイヤを外して作業されていたのですが、手術明け直後な私にはジャッキアップ&タイヤ外しなんて作業は絶対NGなのでw
まずはタイヤを外す事なく作業可能か?確認する必要があったのでした。

ハンドルを目一杯右に切った上で右前輪のインナーカバーを外せるかに、自力での作業の成否が掛かっていましたが、少々作業し辛いものの、無事にインナーカバーを外す事が出来ました!

※画像はファスナーを外した状態です
マイナスドライバー等で画像赤丸部分のファスナーを外した上で、画像右側へ押し出す様にしてあげるとインナーカバーを外す事が出来ます


※画像はインナーカバーを外した状態です

画像中央に見えているグロメットが常時電源線を通す箇所ですが、まずはこの場所まで配線を通す事が先なので、一旦この状態で置いておきます。

エンジンルーム内への常時電源の配線
無事インナーカバーを取り外せたので、次にエンジンルームより常時電源の配線を行います。


※画像は配線後の状態(アンプ設置前のためプラス端子へは未接続です!!
バッテリー~インナーカバーまでの配線はエンジンなどに干渉しない様、赤丸部分で結束バンドを使い固定しました。


右前輪側も同じく、赤丸部分で結束バンドを使い固定しました。
右前輪のストラット付近まで通した配線は、フェンダー経由で先ほどのインナーカバーを外した位置から見える場所まで通します。
フェンダーへ向け配線が通っている箇所は柔らかい素材で出来ているので、簡単に配線を通すことが出来ます。

キャビンへの配線取り廻し
2箇所付いているグロメットのうち下側を取り外し、常時電源線が通る程度の大きさの穴を開けます。


※画像は穴を開け終えた状態です
穴を開け終えたら常時電源線を括り付けた配線通しをグロメットに通し、取り外した穴からキャビンへ向けて配線を押し込みます。

配線を押し込んだら運転席側へ移動して、まずはサイドシルと足元の樹脂カバーを取り外します。
カバーを外して助手席足元を覗き込むと、何か所か空いている穴から先ほど押し込んだ配線が見えるので、ペンチなどを利用して穴からキャビンへ引き込みます。
グロメットからキャビン側の穴は真っ直ぐでは無く、気持ち右奥へ向かっている様です。

※画像はキャビン側へ配線通しを引き込んだ状態です


無事、キャビン側へ配線を引き込んだ後は、グロメットを元の状態へ戻します。
※配線を通すために穴を開けたので、水が浸入するリスクに備えシーリング剤を充てんした方が良いのでしょうが、用意していなかったので取り敢えずそのままにしています。

これで今回のDIY最大の難関を突破出来ました!

CX-3への取り付け(本体設置編)

チューナーアンプユニットのコネクタ差し替え

最後にキャビン側の作業を行います。
まずはチューナーアンプユニットのコネクターを取り外し、電源取り出しコネクターと差し替えます。


チューナーアンプユニットは運転席足元の右上を覗き込んだ位置にあります。
コネクターは赤丸部分のツメを押さえつつ引っ張ってやると抜く事が出来ますので、電源取り出しコネクター(IN側)と差し替え、OUT側へチューナーアンプユニットより取り外したコネクタを繋げます。

配線の接続、アース設置
電源取り出しコネクターより取得する信号を外部アンプへ接続します。

※外部アンプのスピーカー出力端子に繋がる、以下の端子へ接続します
ACC線:分配されているACC線よりリモートオンコードへ
フロントSP線:電源取り出しコネクターのOUT側フロントSP線へ
 下準備で加工したカプラと繋ぐだけなので画像を撮り忘れていました。。。

アースは手順①の画像右側に見える箇所が未塗装部分でしっかり通電しそうだったので、この場所のボルトへ共締めしました。
※ナットサイズは10mmです

アンプ設置位置への配線取り廻し
アンプ設置位置へ配線を取り廻します。
運転席後部へ設置する事にしたので、サイドシルの配線穴を経由させBピラー付近の位置からシートの下部を通す事にしました。 
※画像は仮で配線を取り廻した状態です
配線を裸のまま取り廻すと異音の原因になりそうだったので、コネクタの取り付け部を含め所々にクッション材を巻き付けたり、結束バンドで固定したりするなどしました。


※画像はアンプ設置後の状態です
入出力共に結構な長さの配線が余ったので、配線バンドで纏めて固定しています。

運転席後部まで取り廻しした配線をアンプのスピーカー出力端子へ接続します。
次にポタアンのヘッドホン出力から3.5mm ステレオミニプラグ~RCA(オス)変換ケーブル → RCAメス~オス(2分配)ケーブルと経由させた入力信号を、外部アンプのRCA入力へ繋げます。

RCA入力への接続について、取説では1・2CHへL側、3・4CHへR側を入力する様に記載があったのですが、この接続方法だとモノラルでしか出力されず、取説の記載違いだと気付くまで購入したケーブルの初期不良なのかと勘違いしてしまいました。。。

結局、本体側の記載通り、1・3CHへL側、2・4CH側へR側を入力する事で無事ステレオで出力出来ました。

バッテリー+端子への接続
(念のため外部アンプ側・アースへの配線接続に緩みが無いかを確認した上で)最後にバッテリーの+端子へ常時電源線を接続して作業完了です。
※画像は常時電源線を接続した状態です
ナットサイズは10mmです

この記事用に写真撮影しつつ&RCA入力で軽くハマったりした事もあり、事前作業も合わせると4時間ほど掛かりましたが、事前に巨匠の詳しい整備手帳を熟読したお陰でドツボにハマる事も無く、無事取付完了しました!

外部アンプ取り付け後の音質変化について

煙が出ないかドッキドキしつつエンジンON(笑)

まずは気になっていた待機状態でのノイズの発生も無く一安心。
※私の利用環境だとゲインはデフォルト(12時の位置)での利用が最も良いSN比が得られました。

いつものHFPlayer&USBDAC経由で、ジャズ、R&B、ロック、テクノなど異なったジャンルの曲を再生してみましたが・・・

マツコネアンプからの出力と比べると、予想以上のエネルギー感アップが感じられてニヤニヤが止まりませんw

外部アンプ経由での出力でエネルギー感アップを実感した変化

  1. 低域・高域のアタック感が向上し、楽曲の細かい強弱の表現の違いがより明確に聞き取れる様になった。
  2. 低域・高域共に、マツコネアンプでは聞こえなかった音が聞こえる様になった。
  3. 高域側がよりスピーカーの能力を使い切れる様になったお陰で、録音段階でヒスノイズを含む楽曲だと容易に聞き取れる様になった。
  4. マツコネアンプからの出力と比較して、より小さいボリュームでも音質に満足出来る様になった。
  5. マツコネアンプからの出力時は楽曲によって高域がキツく感じる事があったが、再生されている音域が広がっているにも関わらず、キツさを感じなくなった。
  6. 諸々実感している効果の影響もありますが、音場・音像共に向上している事を実感。
  7. (抽象的な表現ですが)スピーカーから出力される音質が、嫁曰く「綺麗な音」に変化した。

音楽再生時にステアリングスイッチが使えなくなるネガティブポイントはあるものの、外部アンプ導入による定格出力と再生帯域の大幅アップの効果は予想以上で、非常にコストパフォーマンスに優れる買い物が出来た事に満足しています。

これで、より高価なカーオーディオの音さえ聞かなければ、幸せなカーオーディオライフを送る事が出来そうですw

今回導入したアンプはこちら