DIYでCX-3に取付したcarrozzeriaのスピーカーTS-F1740Sのレビューです。
購入の動機
オーナーの妻がオーディオに拘りが無い人なので、初期型から大幅改良モデルのCX-3に箱替えした際も必然的に標準オーディオを選択せざるを得なかったのですが、やはりと言うか当然と言うか、オーディオ廻りに関しては全く改良の手が回っていませんでした(笑)
そんな経緯もあり、箱替え以来ずっと「せめてある程度ボリュームを上げても聴き疲れしない、それなりの音が出るオーディオ環境にしたい」と思っていました。
そんな折、オーディオをカスタマイズされたCX-3乗りさんが集まった試聴オフに参加する機会に恵まれ、同じ大幅改良モデルのCX-3でこのスピーカーを試聴する事が出来、コストパフォーマンスの高さを感じていたのですが、偶々激安価格で入手する機会があったので衝動買いしました。
製品の特長(メーカー商品説明より引用)
Fシリーズは、上位モデルから受け継いだ独自のノウハウや技術を活かし、明快で実体感のある音楽性を実現。
さらに、エントリーモデルでありながら、「ハイレゾ音源」再生に対応。(再生周波数帯域30Hz~58,000Hz)
低域から超高域まで情報量豊かな音を余さず描き出します。
またセパレートタイプならではの明確な定位とリアルな音場感をクルマの中に再現。
純正スピーカーからの交換で、車室内を高音質かつ臨場感あふれるサウンドで満たします。
取り付けにあたっての注意
主要メーカー別でトゥイーター取付ブラケット、ウーファー用ブラケット、ケーブル接続が簡単に行えるワンタッチ接続アダプターが付属していましたが、それぞれ以下の理由で利用しませんでした。
- トゥイーター取付ブラケット
別途購入したDJデミオ用のトゥイーターカバーを利用して取り付け
(恐らく付属のブラケットは役に立たないと思われます) - ウーファー用ブラケット
別途購入したカロッツェリア製のインナーバッフル(UD-K522)を利用して取り付け
(利用には穴加工が必要でした) - ケーブル接続が簡単に行えるワンタッチ接続アダプター
純正標準スピーカー配線のカプラとコネクタ形状が異なるため利用しませんでした。
このスピーカーに限らず、CX-3にセパレートタイプのスピーカーを取り付けする際にトゥイーターを純正位置へ設置しようとすると、クロスオーバーネットワークから分岐した配線の取り回しが必要となるのですが、スマートに配線しようとするとかなり難易度の高い作業が要求されます。
(私はとてもそんな施工技術が無いので、施工して頂いたお友達の受け売りですw)
※取り付け時の格闘の模様は写真付きでこちらの記事でご覧頂けます。
DIYでの取り付けに自信が無い方は、相応の工賃が掛かりますが、マツコネ搭載車両への施工経験がある量販店・オーディオショップへ依頼される方が無難だと思います。
スピーカー交換前後での評価
スピーカー交換前は、以下の点で不満に感じていました。
- 全ての音域で解像度が低く、全体的に音がぼんやりとしている。
- 一応2WAYではあるものの、トゥイーターがダッシュボード上に埋め込まれており指向性に乏しく、それに加え、クロスオーバーネットワークを介した配線となっていません。
そのため、各スピーカーが本来の仕事に徹する事が出来ておらず、音の低位が足元に近い位置にある様に感じ、臨場感が感じられません。 - ウーハーを鳴らす観点だとドアの制振と逆相音の吸音が不十分なため、低音のビビりや不足を招いている様に感じらます。
インナーバッフルを利用したスピーカー交換+簡易デッドニング(制振吸音材の施工)後の試聴時では、上記問題点がほぼ解消されました。
- 低音~高音までの解像度が劇的に上がり、試聴するそれぞれの曲の特長をそれなりに満足いくレベルで再生出来る様になりました。
また、その事によって高音側のEQ補正が不要になりました。
具体的には、標準スピーカーでは聴き分けれなかったリバーブがリリースする際の余韻やノイズであったり、楽器毎のアタック感の違いなどの再現度合い等になります。
これらはスピーカーそのものが替わった事に加え、クロスオーバーネットワークを介した配線により、それぞれが本来の役割に徹する事が出来る様になった事も大きな要因です。
(これは次の改善にも通じるポイントです) - トゥイーターをダッシュボード上に設置した事と、クロスオーバーネットワークを介した配線によって音域毎の再生パートが明確に分離されたため、音の定位がダッシュボード上に位置する様になり、格段に臨場感が増しました。
- インナーバッフルを用いたスピーカー取り付けと簡易デッドニングによる制振・吸音の効果がある程度あった様で、再生する音源の録音状態にも寄りますが、普段試聴する音量では低音のビビりも解消され、不足もかなり解消されました。
そのため、低音側のEQ補正も以前と比べ少なくて済む様になりました。
総評
DIYで取付した充実度合いであったり、ブラコウジさんの施工テク+バッフル+デッドニングの合わせ技効果もありますが、実売価格が1万円台なエントリークラスのスピーカーでも予想以上に音質が向上したので、不満点に対する改善度合いを考えると非常に満足しています。
スピーカー購入を検討するあたり、音質と導入コストのどちらを優先するかによりますが、私の様に『なるべく少ない導入コストでそれなりの音質向上を得たい』と考える方にとっては、施工面でのハードルがありますが、なかなかコストパフォーマンスが高いスピーカーだと感じています。
スピーカー交換後、ハイレゾ音源の再生も試してみました。(記事はこちら)